春の嵐の後にやってくる厄介者…黄砂が私たちの体に及ぼす影響とは？

春の穏やかな陽気に包まれるはずのこの季節。

しかし、時に空を黄色く染め、私たちの生活に様々な影響を与える「黄砂」がやってきます。

「なんだか空が霞んでいるな」「洗濯物に砂のようなものが…」と感じたことはありませんか？

それはもしかしたら黄砂かもしれません。

今回は、この黄砂が私たちの体にどのような影響を与えるのか、詳しく解説していきます。

黄砂って一体何？どこから来るの？

黄砂は、主に中国大陸の内陸部にある乾燥地帯（ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など）や黄土地帯で、強風によって巻き上げられた砂や塵が、偏西風に乗って日本を含む東アジアの広い範囲に運ばれてくる現象です。

春に多く観測されますが、気象条件によっては年間を通して発生することがあります。

小さな砂や塵の粒子である黄砂は、私たちの体に様々な影響を及ぼします。特に注意したいのは、呼吸器系とアレルギー症状です。

黄砂に含まれる微細な粒子は、鼻や口から吸い込まれ、気管支や肺にまで到達する可能性があります。

これにより、以下のような症状を引き起こすことがあります。

黄砂自体がアレルギーを引き起こすわけではありませんが、黄砂に付着している大気汚染物質（PM2.5、硫酸塩、硝酸塩など）や、カビ、細菌などがアレルギー症状を悪化させる可能性があります。

呼吸器系やアレルギー症状以外にも、以下のような影響が報告されています。

黄砂の影響を最小限に抑えるために、日頃から以下の対策を心がけましょう。

黄砂情報をこまめにチェックする: テレビやインターネットで気象庁や環境省が発表する黄砂情報を確認しましょう。
外出を控える: 黄砂の飛散が多い日は、できるだけ外出を控えましょう。特に、呼吸器系やアレルギー疾患を持つ方は注意が必要です。
外出時は適切な対策をする:
- マスクの着用: 高性能な不織布マスク（N95など）がより効果的です。
- メガネやゴーグルの着用: 目への侵入を防ぎます。
- つばの広い帽子をかぶる: 顔への付着を減らします。
帰宅後はしっかりと手洗い、うがい、洗顔をする: 体に付着した黄砂を洗い流しましょう。
室内の換気は必要最低限にする: 窓やドアの開閉は最小限にし、空気清浄機を活用しましょう。
洗濯物や布団は室内に干す: 屋外に干すと黄砂が付着してしまいます。
こまめな掃除を心がける: 室内に侵入した黄砂を掃除機や濡れた雑巾で拭き取りましょう。